8月スパムアップデートは64時間で終了/AIモードに「発展中のトピック」カルーセルが追加
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seo-times.news です。2026年8月26日の話題は5本。まず、完了が確認された8月のスパムアップデートと、その影響をめぐる外部の観測。続いてAIモードに加わった新しいリンク枠、ChatGPTの検索ツールの作り替え、そしてローカルSEOの大規模分析を順に見ていきます。
8月2026スパムアップデート、開始から完了まで2日16時間

Google検索ステータスダッシュボードの記録では、8月2026スパムアップデートの展開は太平洋時間8月18日9時27分に始まり、8月21日1時49分に終わりました。かかった時間は2日16時間です。適用範囲は全世界・全言語で、3月・6月に続く今年3本目のスパムアップデートという位置づけになります。
今回に限っては、スパムポリシーの新設も、更新に合わせた解説記事の公開もありませんでした。ポリシー本文は従来のままで、公式ドキュメントには「サイト側の改善を自動化システムが認識するまでに数か月を要する場合がある」と書かれています。順位を落とした場合でも、すぐ戻る前提で計画を立てないほうが安全です。
「量産型のAIコンテンツが直撃された」という見立て(現時点では仮説)

SNSでは、AIによる自動投稿を続けていたサイトが揃って下落した、という観測が出回っています。もっとも、問題はAIを使ったことではなく順位操作を狙った量産のほうではないか、という反論もあり、AIで書いた記事でも公開前に人が目を通している媒体では影響が小さかったという報告も添えられています。
背景として引き合いに出されるのが、Googleが6月19日付で公開した「Scalable Cluster Termination System(S-CTS)」の研究です。コンテンツを1本ずつ判定するのではなく、インフラの共通性や似通った定型ストーリーを手がかりに、協調して動くアカウント群(クラスタ)をまとめて特定・対処するという考え方が示されています。
ただ、この研究の対象は動画プラットフォーム上のスパムであり、ウェブ検索のランキングに現在使われているという確証はありません。「量産AIコンテンツが標的になった」という読み方もGoogleが認めたものではなく、いまの段階ではあくまで仮説です。実務に落とすなら、本数の多寡よりも公開前の人的チェックが機能しているかを点検する、という一般的な話に収まります。
出典: Search Engine Journal(アップデートとAIコンテンツの観測)/Search Engine Journal(S-CTS研究の解説)
AIモードにもリンクカルーセル、優先ソース登録は60万件超へ

Google検索プロダクト担当VPのRobby Stein氏は8月25日、AI Overviewsで先に導入されていた「発展中のトピック向けリンクカルーセル」をAIモードにも展開したと明かしました。画像・見出し・媒体名・公開日を横並びにしたスクロール型カードで、動きの速い話題への回答内に差し込まれます。
このカルーセルでは、ユーザーが自分で登録した「優先ソース(Preferred Sources)」を目立つ位置に出せます。Googleの説明によれば、優先ソースに選ばれた媒体は60万件を突破し、5月時点の34万5,000件から増加しました。Stein氏は、AI検索の狙いを「一次情報や多様な視点に触れやすくすること」だと語っています。
露出は通常の引用リンクより大きい一方、Search Consoleにこのカルーセルだけを抜き出すフィルタは用意されておらず、効果を測るのは今のところ困難です。速報性のあるテーマを扱う媒体であれば、読者に優先ソース登録を促す導線を置いておくと接点が作りやすくなります。
ChatGPTの検索ツールが作り直され、クエリはパイプ区切りに

Snippet Digital共同創業者のSuganthan Mohanadasan氏は、自身のChatGPT Plusアカウントの通信を8月16日から20日までの4日間追いかけ、検索ツールの呼び出し形式が変わっていたと報告しました。これまでのJSON形式ではなく、`fast|Zendesk AI agents pricing 2026|30|zendesk.com` のように、呼び出し種別/クエリ/鮮度の期間/ドメインをパイプで区切る書式が使われていたといいます。
報告された特徴はいくつかあります。鮮度の期間が意図に応じて変動すること(株価は2日、商用の製品情報は30日、Redditは最長3,650日)、`fast`(ウェブ)・`product`・`business`・`image` といった縦割りの検索種別があること、`site:`演算子ではなくドメイン欄が使われること、株価やスポーツ日程のようにウィジェットで返る回答には引用リンクが付かないこと、などです。
なかでも注目されたのは、あるやりとりで取得候補に84件のRedditスレッドが含まれていたのに、Redditへの引用が1件も出なかったという点です。同氏はこの状態を「Redditが見えない入力になっている」と表現しました。Promptwatchの計測でもRedditの引用シェアは8月中旬に約3.83%から1%未満へ下がっており、時期は重なるとされるものの、因果関係が確かめられたわけではありません。
1アカウント・4日間という観察範囲であり、これが全体像だとは言えない点は押さえておきたいところです。そのうえで打てる手を挙げるなら、30日の鮮度枠が効きうる価格ページの更新頻度を上げる、リブランドや移転のあとにドメイン欄が旧URLを指したままになっていないか確かめる、といったあたりでしょう。
ビジネスプロフィール180万件の分析:カテゴリの具体性と入力の埋まり具合

Whitespark(創業者はDarren Shaw氏)が、4,209カテゴリにわたるGoogleビジネスプロフィール180万件を分析し、その結果を公開しました。示されているのは相関であって因果の証明ではありませんが、着手順を決める材料にはなります。
要点を挙げます。メインカテゴリを具体的に設定している事業者が上位10件に入る割合は12.5%で、汎用的なカテゴリの9.2%を約36%上回りました。追加カテゴリについても、実態に沿った具体的なもの(例:獣医+救急動物病院サービス)を足したケースで順位改善との相関がみられ、逆に「サービス業」のような汎用カテゴリは悪化と相関していたとされます。
プロフィールの完成度を0〜5で数値化した比較では、0から5へ引き上げた場合に平均順位が約19位改善し、上位10件への表示率は4%から13%へと3倍以上になりました。業種別の平均値は、住宅設備・生活サービスが4.4、士業などの専門サービスが4.3、地域団体が3.0です。まずは入力欄を埋め切ること、そして「近いけれど少しずれる」カテゴリではなく実態と一致するものを選ぶこと。派手さはありませんが、今日からでも手を付けられる施策です。
以上、5本でした。今回のスパムアップデートはGoogleからの補足説明が乏しく、そのぶん外部の観測が先を走っている状況です。まずは自サイトの数値の動きを確かめるところから始め、結論を出すのは急がずにいきましょう。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
