2026年7月12日のSEOニュース — SNS投稿の検索成績がSearch Consoleに、AI可視性スコアは「1回では決まらない」
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seo-times.news です。今週動きが集中したのは、やはり Search Console でした。もうひとつ、外部ツールが弾き出す「AI可視性スコア」をどこまで信じてよいのか、という問いを立てた研究も出ています。本日は5本を取り上げます。
① Instagram・TikTok・X・YouTube の投稿が、Search Console から追えるようになります

Search Console に「platform properties(プラットフォームプロパティ)」というプロパティ種別が加わったと Google が公表しました。自社ドメインを運用していない場合でも、Instagram・TikTok・X・YouTube に出した投稿が Google検索やDiscover でどのように扱われているか を確認できる仕組みです。
- 確認できる内容:パフォーマンスレポートではクリック数や表示回数といった指標に加え、流入を生んでいる投稿とクエリが分かります。インサイトレポート側では直近の傾向や上位の投稿を見られます。
- 追加手順:「プロパティを追加」から対象の4プラットフォームのどれかを選び、画面の案内に沿って連携を承認します。
- 前提として押さえておきたい点:ここに出てくるのは Google検索側での成績 に限られます。TikTok内の再生回数のような、プラットフォーム内部での露出は対象外です。
- 展開状況:数週間かけて順次ロールアウトするとのことで、現時点では表示されないアカウントもあります。
SNS運用チームとSEOチームが分かれている組織にとっては、「SNS投稿が検索経由でどれだけ読まれているか」を数字で共有する最初の材料になり得ます。
出典:Google 検索セントラル ブログ/Search Engine Journal
② 生成AI関連のレポート、見られる国が増えています

6月3日に公開された Search Console の「Search Generative AI パフォーマンスレポート」は、AI Overviews や AI Mode といった生成AI機能のなかでの表示状況を見るためのものです。当初は英国が中心でしたが、米国・インド・スイス・英国 のサイトへと対象が広がっていると報じられています。
- 収録される項目は表示回数・ページ・国・デバイス・日付などです。クリック数は入っていません。
- データが始まるのは 2026年5月18日で、それより前に遡ることはできません。
- 展開については、段階的に進めながらフィードバックを見ていく、という趣旨の説明が Google からなされています。
全ユーザーに行き渡ったわけではないものの、「AI面でどれだけ露出しているか」を推測ではなく Google の数字で確認する導線が整いつつあります。自社の環境に数値が入り始めたら、まずベースラインを記録しておくのが無難でしょう。
出典:Google 検索セントラル ブログ/Search Engine Land
③ llms.txt は Google検索では参照されていない、と Google が説明

AI機能に関する Google のドキュメントには、AI Overviews や AI Mode に取り上げられるために 「機械可読の新しいファイルやAI向けのテキストファイル、マークアップを用意する必要はない」 と書かれています。Search Engine Land は、Google がガイドを改訂し、llms.txt は Google検索で利用されておらず、設置しても検索での可視性やランキングを 助けることも損なうこともない と説明した、と伝えています。
- Google以外のAIサービスに向けて llms.txt を置くこと自体は差し支えない、という整理になっています。
- 逆に言えば「Google検索対策として llms.txt を置く」という施策には、Google の説明を読む限り根拠が見当たりません。
「AI検索対策」という言葉に工数を投じる前に、一次情報にあたっておきたいところです。
出典:Google 検索セントラル ドキュメント/Search Engine Land
④ AI可視性ランキングの多くは統計的ノイズではないか、という研究(プレプリント)

AI可視性の測定手法を扱った新しい研究を、Search Engine Journal が紹介しています。IQRush 共同創業者の Ron Sielinski 氏によるプレプリントで、査読を経ていないこと、著者がAI可視性測定ツールを提供する企業側の人物であることは、割り引いて読む必要があります。
- 検証の対象は SearchGPT・Gemini・Perplexity で、プラットフォームとトピックの組み合わせ30件を使っています。
- 上位サイトを安定して見極めるのに必要な回答数には 33〜94回 という幅があり、30件のうち3件は125問を投げても上位が定まらなかったとされています。
- 記事中の例では、あるトピックで Tom’s Guide が約9.5%、Runner’s World が約6.0% という差が出たものの、この3.5ポイントの開きは誤差の範囲に収まる、と指摘されています。
- 示されている「停止ルール」は、①順位の並びが安定していること、②上位サイト同士の差が誤差範囲を超えていること、この2つが揃うまで結論を出さない、という考え方です。
これは一つのプレプリントにすぎず、確定した結論として扱うべきものではありません。ただ、ダッシュボードに出た1回きりの数字で施策の良し悪しを決めない という実務上の示唆については、妥当なものと考えられます。施策の前後で複数回測る運用に変えるだけでも、判断の質は変わってきそうです。
⑤ 6月のスパムアップデートは展開終了。7月上旬の変動は結論を急がずに

2026年6月のスパムアップデートは、6月24日に開始し6月26日に完了しました。展開期間はおよそ2日間です。Google は通常のスパムアップデートであり、すべての言語と地域に適用されると説明しています。2026年に入ってからは2回目のスパムアップデートにあたります。
- リンクスパムやサイトの評判の不正利用(site reputation abuse)を狙ったものではない、と Google はコメントしています。
- 展開が終わった後も、7月上旬にかけて各種の変動トラッカーには動きが見られると報じられていますが、こちらは Google が確認したアップデートではありません。原因を特定したくなる場面ですが、断定は避けたい局面です(現時点ではあくまで仮説にとどまります)。
順位が動くと、サイト構造や内部リンクに大きく手を入れたくなるものです。とはいえシグナルが不安定な時期の大規模な改修は、後から効果を評価しづらくなります。まずは Search Console のデータを見て、どのクエリのどのページが動いたのかを切り分けるところから始めれば十分です。
本日のまとめです。Google は「AI面での露出」を測るための道具を、少しずつ手元に開いてきています。その一方で、外部ツールが出すAI可視性スコアは1回の測定では揺れが大きい、という指摘も現れました。測定の精度を確保してから施策を評価する、という順序を意識したい時期といえそうです。
本日もよい一日をお過ごしください。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
