SNS投稿の検索成果もSearch Consoleで確認可能に|生成AIと検索行動の関係を追った論文も登場
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2026年7月14日、SEOタイムズです。今回の中心は、Webサイトを運営していない発信者にも門戸が開かれたSearch Consoleの新機能です。加えて、ChatGPTの利用が従来型検索に与えた影響を測った学術研究、Google広告におけるAI利用の開示ルール、そしてcanonicalに関する公式ヘルプの記述追加の4件をお届けします。
① 「プラットフォーム プロパティ」新設 — Instagram・TikTok・X・YouTubeの投稿がGoogle検索でどう見られたか

Search Consoleに、新しいプロパティ種別「プラットフォーム プロパティ」が追加されました。Instagram、TikTok、X、YouTube に投稿したコンテンツが、Google検索やDiscoverでどのように扱われているかを把握できるものです。
用意されているのは3種類のレポートです。クリック数や表示回数といった指標を見られるうえ、どのクエリがどの投稿への流入につながったかまで絞り込める「検索パフォーマンス」。足元のトレンドやよく見られている投稿を整理した「インサイト」。そして直近28日間のクリック数が所定のしきい値を超えた際などに通知される「実績(Achievements)」です。
注目したいのは、Webサイトの所有が前提条件になっていないことでしょう。Search Consoleの「プロパティを追加」から該当プラットフォームを指定し、案内に従って連携を認証すれば利用できます。ロールアウトには数週間かかる段階的な提供とされており、アカウントによってはまだ現れていない可能性があります。
これまでSNSの成果測定といえば、各プラットフォームが用意する管理画面の数字を見るのが基本でした。そこに「Google検索を経由してどれだけ届いたか」という視点が加わります。自社サイトとSNSをひとつながりの検索接点として捉え直すきっかけになるかもしれません。
② 外部サイトへの送客はChatGPTが5.2%、Googleが31.1% — 研究論文の報告を読む

ボッコーニ大学の研究者らによる論文が注目を集めています。Comscoreのクリックストリームデータ(対象は米国・デスクトップ閲覧)をもとに、ChatGPTと従来型検索の使われ方を突き合わせた内容です。
数字を追ってみましょう。外部サイトへの送客が発生したセッションの割合は、ChatGPTが 5.2%。Googleの 31.1% とは大きな開きがあります。もっとも、ChatGPTの月次送客率は調査期間を通じて約2.5%から6.5%近くまで伸びてもいます。さらに、ChatGPT Searchの提供範囲が拡大した各時点(2024年10月に有料会員、同年12月に無料ユーザー、2025年2月には未ログインユーザーへ)と、従来型検索クエリの週あたり 9.4%減 に相関が見られ、20週後には17%減に到達したと報告されています。
送客先の内訳にも違いが表れました。ChatGPT経由の流入は辞書・学術・開発者向けサイトなどへ向かう傾向があり、広告収益に依存するサイトの構成比はGoogleより27.6ポイント低かったとのことです。対するGoogleは、YouTubeやRedditのような大規模プラットフォームへ流しやすいという対照が示されています。
ここで留意したいのは、著者ら自身が測定範囲を限定している点です。今回捉えたのはあくまで「観測可能なトラフィック配分の変化」であって、消費者厚生やパブリッシャーの収益といった広範な経済的影響を示すものではないと明言しています。モバイルや米国外のデータも対象外です。「検索がAIに取って代わられた」と読むには根拠がまだ足りない、という留保つきで受け取るのが妥当だと考えられます。
③ AIで作った広告クリエイティブに開示表示 — Google広告が7月中に順次適用

生成AIを用いて制作・編集した広告について、Google広告が開示を求める方針を打ち出しました。「この広告が表示された理由」などから開ける情報パネルに、「How this ad was made(この広告の作成方法)」という項目が新設される形です。
運用者として把握しておきたいのは、開示の手間が使うツール次第で変わることです。Google製の生成AIツールを使った場合は自動で開示される一方、サードパーティ製のAIツールを使ったのであれば、広告主側で開示設定を行う必要があります。対象はGoogle広告に限らず、ディスプレイ&ビデオ 360、キャンペーン マネージャー 360、Merchant Center、広告エディタまで及び、7月中に段階的に展開される見込みです。EU、インド、ニューヨーク州など、法令によって表示が義務づけられている地域ではラベルが出ます。
制作の過程にAIを取り入れているのであれば、入稿前に「どの素材でAIを使ったか」を記録し申告する工程を、承認フローへ組み込んでおくと安心でしょう。
④ 自己参照canonicalの推奨、Google公式ドキュメントに文言として追加

重複URLの正規化を扱うGoogleの公式ドキュメントに、自己参照canonicalをベストプラクティスとする記述が加わりました。現行のページには「正規ページ自身にも `rel=”canonical”` リンクを含めてください(自己参照canonicalとして知られています)」との一文があり、実装手順を説明する箇所にも「同じ自己参照 `rel=”canonical”` リンク要素を正規ページ自体にも追加することを推奨します」と書かれています。
とはいえ、Googleが以前から繰り返し伝えてきた考え方そのもので、新たなルールが課されたわけではありません。意味があるのは、ヘルプ上で明文化されたことで、社内のチェックリストやCMSのテンプレート要件として根拠を示しやすくなる点でしょう。自己参照canonicalが漏れているテンプレートが残っていないか、点検してみる好機かもしれません。
まとめ
Search Consoleが見る範囲は「自社サイト」の枠を越え始めました。②の論文には目を引く数字が並びますが、著者自身が「限定的な指標である」と釘を刺しています。数字だけが独り歩きする流れに乗らず、自社の手元のデータで確かめていく——その姿勢はこれからも変わらず有効だと考えます。
※本記事は各一次情報にあたったうえで、筆者の言葉でまとめたものです。解釈に関わる部分は仮説としてお読みください。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
