SEOニュースブログ フォロー / 登録
ホーム お知らせ AI検索の送客は「毎週数十億クリック」?——Googleの主張と最新データを整理【2026年7月22日】
お知らせ

AI検索の送客は「毎週数十億クリック」?——Googleの主張と最新データを整理【2026年7月22日】

江 江守義樹
公開 2026.07.22 約6分で読めます

目次

  1. 01Googleの情報部門トップ、AI検索の送客規模を数十億クリックと発言
  2. 02「登録した質問を裏で追い続ける検索」——リズ・リード氏の構想と公開特許
  3. 03SE Ranking調査:AI Modeのテキスト広告、対象商用キーワードの29%で確認
  4. 04Profound調査:AI Modeの引用元2位はGoogle.com自身
  5. 05AI検索の計測環境:Search ConsoleとMerchant Centerでデータ拡充へ
  6. 06まとめ

こんにちは、SEO Timesです。2026年7月22日時点の海外SEO関連トピックを5つ取り上げます。本日はGoogle幹部によるAIクリック数の主張、「持続型検索」構想と関連特許、AI Modeの広告・引用に関する2つの調査、そしてAI検索データの計測環境の変化についてお届けします。

まず全体像を3点でまとめます。

  • Googleの情報・ナレッジ部門トップが「検索のAI機能だけで毎週数十億クリックをサイトへ送っている」とLinkedInで発言しました(裏付けデータの公開はありません)
  • 検索責任者のリズ・リード氏は、登録した質問を裏側で監視し続ける「持続型の自律検索」構想に言及しています。同様の動作を記した特許もすでに公開されています
  • AI Modeについては「商用キーワードの約3割に広告が表示された」「引用ドメインの2位はGoogle自身」という調査結果が相次いで報告されています

Googleの情報部門トップ、AI検索の送客規模を数十億クリックと発言

Googleの情報部門トップ、AI検索の送客規模を数十億クリックと発言

Googleで情報・ナレッジ部門を率いるニック・フォックスSVPが、LinkedIn上で「検索のAI機能だけをとっても、毎週数十億件のクリックをウェブサイトに届けている」という趣旨の発言をしました。背景には、AI検索がサイトへの流入を大きく減らしていると論じたNew York Timesの記事があり、これへの反論と受け止められています。一方で、この発言を裏付ける具体的な数値やデータは公開されていません。

出典:海外SEO情報ブログ

考察:現時点では、サイト運営者の側からこの主張の妥当性を確かめる手段がありません。後述するSearch Console側でのクリックデータ提供が実現するまでは、肯定も否定もせず判断を保留しておくのが現実的だと考えます。

「登録した質問を裏で追い続ける検索」——リズ・リード氏の構想と公開特許

「登録した質問を裏で追い続ける検索」——リズ・リード氏の構想と公開特許

Google検索のトップであるリズ・リード氏は、Google I/Oでのインタビューの中で、まだ答えが世の中に存在しない質問——たとえば今後発表される公演情報など——をユーザーが登録しておくと、Googleが継続的に監視し、新しい情報が出た段階で知らせてくれる「持続型の検索」という構想を語りました。2026年2月に公開された特許「Autonomously Providing Search Results Post-Facto」には、この挙動を発動させる6つのトリガー(検索結果の品質が不十分な場合、確定的な答えが存在しない場合、情報自体がまだ存在しない場合など)が記されています。なお、機能としての提供はまだ始まっておらず、「近日中」と述べられている段階です。

出典:Search Engine Journal

考察:特許に書かれている内容がそのまま実装される保証はない、という点はあらかじめ押さえておく必要があります(仮説)。そのうえで、もし「1回の検索で完結しない検索」が現実になれば、ユーザーの検索行動やサイトへの流入が発生するタイミングという前提そのものが変わり得ます。

SE Ranking調査:AI Modeのテキスト広告、対象商用キーワードの29%で確認

SE Ranking調査:AI Modeのテキスト広告、対象商用キーワードの29%で確認

SE Rankingが実施した分析では、広告が表示されやすい条件で選ばれた商用キーワードのテストセットにおいて、GoogleのAI Mode上にテキスト広告が29%の割合で表示されたと報告されています。CPCが高い語ほど表示率も高く(2ドル未満では24%、10ドル超ではおよそ54%)、業種による開きも大きい結果でした(ペット関連72%に対しヘルスケアは2%)。さらに、広告主のドメインがAI Modeの引用元として登場した割合は11%にとどまっています。

出典:Search Engine Journal

考察:このテストセットはそもそも広告が出る前提で組まれているため、29%を商用検索全体における広告表示率として受け取るのは適切ではありません。むしろ実務上の注目点は、広告枠と引用(オーガニック側)がほとんど連動せず、別々の仕組みとして動いているように見えることだと考えています。

Profound調査:AI Modeの引用元2位はGoogle.com自身

Profound調査:AI Modeの引用元2位はGoogle.com自身

AIでの可視性を計測するツールProfoundのデータ(対象期間は4月15日〜6月30日)によると、Google AI Modeにおける引用ドメインのランキングでGoogle.comが2位に入り、引用シェアは期間中に8.4倍へ拡大しました。増加を牽引しているのは、ビジネスプロフィールカードや商品ナレッジパネルといったGoogle自身がホストする面で、飲食・不動産・医療といったローカル系クエリや商品比較系のクエリで引用が集中しているとのことです。

出典:Search Engine Journal

考察:引用されること自体は、流入やコンバージョンを保証するものではありません。ただし、ビジネスプロフィールや商品フィードは自社側でコントロールできる情報資産です。AI Modeへの対応という観点では、これらを整備する優先度が高まっていると読み取れます(仮説)。

AI検索の計測環境:Search ConsoleとMerchant Centerでデータ拡充へ

AI検索の計測環境:Search ConsoleとMerchant Centerでデータ拡充へ

GoogleはAI検索に関する計測データの提供を段階的に広げています。Search Consoleには生成AI検索のパフォーマンスレポート(表示回数をページ・国・デバイス・日付の切り口で確認可能。現在は英国の一部サイトに限定)が、Merchant Centerには「AIパフォーマンスインサイト」というパイロット機能(AI Mode/AI Overviewsでの表示状況や、競合と比較したシェアオブボイスなどを提供。米国の一部アカウントから始まり、オーストラリア・カナダ・インド・ニュージーランドへ拡大予定)が追加されました。ただし現状では、いずれもクリック数・CTR・個別クエリのデータは含まれていません。英国では競争・市場庁(CMA)がクリックとCTRの報告を9カ月以内に行うよう求めており、今後データが広がる余地はあります。

出典:Search Engine Journal

考察:現段階は「需要の輪郭は見えるが、実際の流入量までは見えない」状態と言えます。冒頭で取り上げたGoogleの「数十億クリック」という主張を第三者が検証できるようになるかどうかも、ここでクリックデータが開示されるか次第です。

まとめ

Googleは「AI検索は十分に送客している」と発信していますが、それを確かめられるデータはまだサイト運営者の手元にありません。その一方で、AI Mode内では広告や自社面の引用が存在感を増しており、計測ツールの整備は始まったばかりです。当面は、ビジネスプロフィールや商品フィードなど自社で管理できる情報の整備を進めつつ、Search Console側のデータ拡充を注視していく段階だと考えます。

江
江守義樹

一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。

関連記事

記事2026.07.29

【2026年7月29日のSEO動向】AI Overviews内にトップニュース枠が出現——オプトアウト設定の影響は? レビュー規定の明文化も

記事2026.07.28

レビューの「偽装・非開示」に手動対策の警告——Googleがガイドラインを改訂した2026年7月28日のSEO動向

記事2026.07.27

週末の順位変動報告とクロールバジェット文書の刷新など、SEO最新動向5選【2026年7月27日】

SEOニュースブログをフォローして、
検索の最新動向を毎朝チェック。

海外SEO速報・Google公式情報・特許考察を、毎朝あなたに。