ChatGPTユーザーの95%はGoogleも併用──Similarwebが示すAI検索の実像、GSCのAIOデータ解釈の注意点など5本【2026年7月31日】
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2026年7月31日のSEOニュースをお届けします。今回は、Similarwebの大規模データから見えてきたAI検索とGoogle検索の「併存」の実態を筆頭に、Search ConsoleのAI Overviewsデータを扱う際の落とし穴、新機能「プラットフォーム プロパティ」の全面提供など、日々の実務に直結する5つの話題を取り上げます。
ChatGPT利用者の大多数はGoogleと併用──Similarwebの大規模データ

Similarwebのデータに基づく分析記事によると、2026年3月〜5月の期間、ChatGPTのユーザー4億9,400万人のうち95%にあたる4億6,100万人が、同じ期間内にGoogleも使っていたそうです。AIチャットへの「乗り換え」が起きているというより、両者を使い分けている姿が浮かび上がります。
利用規模を比べても、検索エンジンの月間ユニークユーザーが約33億人であるのに対し、AIチャットボット全体は約6億5,500万人と、検索側が約5倍の水準です。ただし、生成AIプラットフォームへの訪問数は月間95億回で前年比70%増と伸びており、成長スピード自体は軽視できません。
サイト運営の観点で注目したいのが引用リンクの現状です。2026年5月時点で、外部リンクを含むChatGPTの回答は全体の6.8%です(1年前の約1%と比べれば5倍に増加)。さらに、引用されるURLの65%は深い階層の個別ページである一方、実際の参照トラフィックの58.8%はトップページに流入しているという、引用先とクリック先の食い違いも報告されています。AI経由のトラフィックは、過大評価も過小評価も避けて冷静に観測する姿勢が求められそうです。
GSCに表示されるAI Overviewsの数字、鵜呑みは禁物

Search ConsoleでAI Overviews関連データが見られるようになってから約8週間。SEOコンサルタントのDan Taylor氏が、その観測を踏まえてデータ解釈上の注意点を整理しています。
同氏が挙げる問題点は大きく3つあります。第一に、AI Overviews由来のインプレッションはクリックに結びつきにくく、数字ほどの価値がないケースがあること。第二に、AI Overviewsブロック内で引用されたURLは、折りたたまれた部分のリンクであっても一律に「掲載順位1位」として記録され、実際の露出とかけ離れてしまうこと。第三に、AI Overviewsでの「1位」と通常検索の「4位」が平均され「2.5位」のように表示される結果、平均順位がトラフィック減少の実態を見えにくくすることです。
こうした構造を踏まえ、同氏はインプレッションや平均順位ではなく「オーガニック経由の売上・リード」という成果指標と自社の分析ツールを軸にし、順位を見るなら平均値ではなく中央値を使うことを推奨しています。GSC上の数字は好調なのに実際の流入は減っている──そんなケースでは、この仕組みが一因になっている可能性があります(同氏の分析に基づく仮説である点にご留意ください)。
「プラットフォーム プロパティ」がSearch Consoleの全ユーザーで利用可能に

Search Consoleに7月上旬から段階的に導入されてきた新機能「プラットフォーム プロパティ」が、すべてのユーザーに行き渡りました。鈴木謙一氏の海外SEO情報ブログが報じています。
対象となるのはInstagram・TikTok・X・YouTubeの4プラットフォームです。「分析情報」「検索結果」「Discover」という3種類のレポートで、Google検索やDiscoverから各プラットフォーム上のコンテンツへどれだけ流入しているかを確認できます。プラットフォーム同士のパフォーマンス比較や、検索ユーザーの関心分析といった活用が見込まれます。
なお利用にあたっては、それぞれのプラットフォームでアカウントの所有者または管理者であることを確認する認証手続きが必要で、その手順はプラットフォームによって異なります。SNSや動画チャンネルを運営しているのであれば、まずは対象アカウントをプロパティに追加するところから試してみてはいかがでしょうか。
出典:海外SEO情報ブログ
知名度の高いブランドはAIに3.2倍検索されやすい──geoSurgeの調査

AI検索最適化ツールを提供するgeoSurgeが、AIモデルによるブランドの扱われ方を調べた結果を公表しました。調査は2026年5月29日〜6月9日に実施され、米国の購買関連プロンプト66種をそれぞれ60回実行。得られた3,960件の回答、13,281件のファンアウト検索(AIが回答生成の裏で行う追加検索)、1,416件のブランド言及が分析対象です。
分析の結果、AIモデルが「想起上位の(もともと知っている)ブランド」を検索した割合は55.7%だったのに対し、上位10位に入らないブランドは17.4%と、およそ3.2倍の開きが確認されたとのことです。学習データの時点でモデルに刻まれているブランドほど、検索の段階でも取り上げられやすいという構造が示唆されます。
他方で、AIが既存の知識を頼れないカテゴリにおいては、知名度が低くても質の高いコンテンツなら拾われる余地があるとも述べられています。AIからの言及・引用を狙う施策では、ブランド認知の構築とコンテンツ品質の向上を両輪で進める必要がある、という読み方ができそうです(単一の調査結果である点には注意が必要です)。
Google、ショッピング広告にもAI生成説明文のテストを拡大

Googleがショッピング広告・商品広告を対象に、AIが生成した説明文を付加するテストを実施していることがわかりました。PPC専門家のBrodie Clark氏が発見したもので、7月上旬に確認されていた通常のテキスト広告でのテストを、ショッピング面へ広げた格好です。
このテストについてGoogleは以前、「AI生成のコンテキストを加えることで、ユーザーがより多くの情報をもとに判断できるようになるかを検証する小規模な実験」だと説明していました。
広告主側の懸念は、タイトルや説明文を丁寧に最適化していても、AIが生成する部分には直接手を入れられない点にあります。生成される要約の正確さや、クリック率・コンバージョンへの影響も現時点では未知数です。ショッピング広告を出稿中であれば、実際の検索結果でどのように表示されているかを一度確かめておくことをおすすめします。
おわりに
AI検索と従来の検索は「どちらかがどちらかを飲み込む」のではなく、重なり合いながら併存する段階に入りつつあるようです。手元のデータの読み方も、その前提でアップデートしていきたいところです。本記事は各出典を要約したものですので、詳細は必ず一次情報にあたってご確認ください。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
