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AI Mode のリンクカルーセル、スパムアップデート完了後の変動、リスティクル6万クエリ調査(2026年8月27日のSEOニュース)

江 江守義樹
公開 2026.08.27 約7分で読めます

目次

  1. 01AI Mode に「発展中の話題」向けリンクカルーセル。優先ソースが上位に並ぶ
  2. 028月のスパムアップデートは21日にロールアウト完了。変動自体はなお継続
  3. 03リスティクルは本当に下げられたのか。6万クエリの観察データが示すもの
  4. 04AI はブランドを薦めるが、そのブランドのページは引用しない
  5. 05求人票から推し量る Discover のランキング構造
  6. 06まとめ

2026年8月27日(日本時間)までに確認できた海外SEOの動きを5本にまとめました。各項目とも一次情報をたどり、数字と出典を照合しています。実務でどう受け止めるかまで含めて整理しました。

AI Mode に「発展中の話題」向けリンクカルーセル。優先ソースが上位に並ぶ

AI Mode に「発展中の話題」向けリンクカルーセル。優先ソースが上位に並ぶ

AI Mode の回答内に、developing topics(発展中の話題)向けのリンクカルーセルが出るようになりました。6月に AI Overviews で先行導入されていた仕組みが、AI Mode 側へも広がった形です。

Google 検索プロダクト担当VPの Robby Stein 氏は X で、トレンド性のある検索に対して「関連記事やウェブページ(あなたの優先ソースを含む)へのリンクを目立つ位置に出す」と述べています。意図としては、オリジナルの報道や多様な視点へ到達しやすくすることが挙げられています。

報告されている実際の表示では、カルーセル内に「優先ソース(Preferred Sources)」のバッジが付き、ユーザーが登録済みのパブリッシャーが先頭側へ並んでいたとのことです。展開が確認できているのは米国のみで、日本での表示は未確認です。

ニュース性の高いテーマを扱う媒体にとっては、読者へ優先ソース登録を促す意味が以前より増した、と見ることはできます。ただし、これによって AI 以前の水準までクリックが戻る、という話ではない点は分けて考えたいところです。

出典:Search Engine Land/海外SEO情報ブログ

8月のスパムアップデートは21日にロールアウト完了。変動自体はなお継続

8月のスパムアップデートは21日にロールアウト完了。変動自体はなお継続

「August 2026 spam update」は8月18日に開始され、8月21日にロールアウトが完了しました。全世界・全言語が対象です。

完了後もランキングの揺れは収まっていない、と Search Engine Roundtable の Barry Schwartz 氏が記録を続けながら報告しています。順位が動いていたとしても、それがスパムアップデートによるものなのか、完了後の別要因によるものなのかは、切り分けが必要になります。

確認の手順としては、次の3点を分けて見るのが安全です。第一に、自サイトの変動日とアップデート期間が重なっているか。第二に、通常検索・Discover・AI 面のどの面で落ちたのか。第三に、競合が伸びているのか、それとも全体が沈んでいるのか。数日単位のノイズを見て大きな改修に踏み切るのは、いったん保留したい判断です。

出典:Semrush Blog/Search Engine Roundtable

リスティクルは本当に下げられたのか。6万クエリの観察データが示すもの

リスティクルは本当に下げられたのか。6万クエリの観察データが示すもの

Kevin Indig 氏が SE Ranking のデータを用い、米国・英語・デスクトップの6万クエリ(オーガニック結果530万行)から、リスティクル(「◯選」型の記事)の露出状況を分析しました。

読み取れることは2点あります。ひとつは、リスティクルが今なお広く表示されていること。上位10件のうち 55.1% にリスティクルが含まれていました。もうひとつは、2026年1月と8月の比較(約2.4万件の検索結果)で、1位を占める割合が 18.9〜20.2% から 15.1〜15.6% へと小幅に下がっていた点です。なお「best」のようにリストを明示的に求めるクエリでは、リスティクルの出現が約4.5倍顕著だったとされています。

これは観察研究であり、因果関係は示せないと著者自身が明記しています。Google の公式見解も出ていません。したがって「リスティクルが罰せられた」と読むのではなく、「1位はやや取りにくくなっているかもしれない」という仮説として扱うのが妥当でしょう。クエリがリスト形式を求めているかどうかで記事の形を選ぶ、という基本方針は変わりません。

出典:Search Engine Land

AI はブランドを薦めるが、そのブランドのページは引用しない

AI はブランドを薦めるが、そのブランドのページは引用しない

AI 検索における「推奨」と「引用」のずれを、Shero Commerce の調査が数字で示しました。60の商品カテゴリ、883店舗・8,573件の商品説明文を対象に、Google AI Mode・ChatGPT・Perplexity の計1,851件の引用元を調べたものです。

引用元がブランドの自社ページだった割合は 2.8% にとどまり、Good Housekeeping や Verywell Fit といった第三者サイトが 59% を占めていました。ブランド名を挙げて推奨されたケースに絞ると、自社ページが引用される割合は 31% まで上がります。Google AI Mode でブランドが引用・推奨された割合は 9.5% でした。

調査側は、ブランドを推奨されることと自社が引用されることは別の成果だと整理しています。背景として、商品説明文の約20%が他サイトと同一またはほぼ同一であり、シンジケーションの問題があるのではという指摘も添えられていますが、第三者サイトが優先される理由自体は分かっていません。EC 事業者としては、商品説明の独自化と、第三者メディアでの言及獲得を並行して進める段階、と受け止めておくのがよさそうです。

出典:Search Engine Journal

求人票から推し量る Discover のランキング構造

求人票から推し量る Discover のランキング構造

Google が掲載した「Staff Software Engineer, Discover Ranking」の求人票に、最低要件として「レコメンドシステムのモデル(retrieval、prediction、ranking、embedding)の構築・運用5年以上」と記されていた、という指摘が出ています。

Search Engine Land の筆者らは、2年間で420万枚の Discover カードを観測してきた立場から、この4要素のうち3つは実際のフィード上でも観察できるとしています。retrieval については約20のパイプラインを特定し、「generative retrieval」チャネルが2025年9月にフランス向けフィードの 0.03% に現れたこと。prediction については、注意度とエンゲージメントという独立した2軸があること。embedding については、ユーザーごとに複数の名前付き埋め込みファミリーが見られること、などです。同記事はあわせて、トピックのポテンシャルが同等の2つのスポーツ系パブリッシャーで、モデルが予測する読者親和性の高いほうが約8倍の増幅を得た、という実測も紹介しています。

求人票は仕様書ではないので、ここから読めるのは方向性にとどまります。とはいえ「Discover は検索よりも推薦システムに近い」という見立てを補強する材料にはなります。誰に向けた記事かという読者との親和性を意識した設計が効きやすい——そうした仮説を置いて運用を試す価値はありそうです。

出典:Search Engine Land

まとめ

AI 面については、リンクカルーセルと優先ソースという新しい導線が加わりました。他方で、AI に薦められたブランドが必ずしも自社サイトを引用されるわけではない、というデータも出ています。順位変動に関しては、8月のスパムアップデートが21日に完了済みであることを踏まえ、期間・面・競合の3点で切り分けながら落ち着いて観察していきたいところです。

※本記事は各一次情報を確認したうえで、筆者の言葉で要約しています。解釈にあたる部分は仮説であり、Google の公式見解ではありません。

江
江守義樹

一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。

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