2026年9月3日のSEOニュース:Gemini 3.8 FlashがAI Modeへ、GA4の9月1日データ欠落、否認ツールをめぐるMueller氏の発言
目次
SEO Timesです。現地時間2026年9月2日に確認できた動きのうち、サイト運営や施策の判断に関わりそうな話題を6件、順に整理します。数値や出典は一次情報にあたれるようリンクを添えています。
AI Modeのモデル選択に Gemini 3.8 Flash が並ぶ

AI Modeで選べるモデルの一覧に、9月2日から Gemini 3.8 Flash が加わりました。告知はGoogle SearchのVPであるRobby Stein氏のXへの投稿で、「Gemini 3.8 Flash has landed in Search」という内容です。
- 利用できるのは Google AI Pro / Ultra の加入者。展開範囲はグローバルとされています
- 選び方は、AI Modeのプラス(+)アイコンから開くドロップダウン
- Stein氏の説明では、3.7 Flash と比べてソフトウェアエンジニアリング、エージェント的タスク、複数ステップの推論が改善したとのことです
- Search責任者のNick Fox氏は「3.7の投入から3週間足らず」とコメントしており、更新間隔の短さがうかがえます
執筆時点で、3.7 Flash はまだ無料ユーザー向けには開放されていません。有料層に先に新しいモデルが渡り、時間差で一般に降りてくる——という流れが続いているように見えますが、これは投入サイクルに関する当編集部の仮説であって、Googleが公式に説明したものではありません。
出典:Search Engine Roundtable/Search Engine Land
動画をモデル自身が拾い読みする「agentic video understanding」

Googleは公式ブログで、動画を固定フレームレートで一律に処理するやり方を改め、必要な区間をモデル側が選んで読み込む agentic video understanding(エージェント的な動画理解)を明らかにしました。
- 映像フレーム・音声・字幕を、必要に応じて内部ツールで呼び出して確認する構造です
- Google自身のテストとして、トークン消費が最大88%減、コストが最大66%減、精度が最大7%向上という数字が示されています
- 10〜90分以上といった長尺のコンテンツほど効果が出やすいと説明されています
- 提供先はGoogle AI Studio、Gemini API、Gemini Enterprise Agent Platform(Gemini 3.7 Flash / 3.6 Flash / 3.5 Flash-Lite)
- YouTubeの視聴ページにある Ask YouTube への適用は「今後数か月で」とされています
機械側が動画の中身を安く、深く読めるようになる方向にある——ここは押さえておきたい点です。ただし字幕・チャプター・音声の品質が検索面でどう効いてくるかは、今のところ検証待ちの仮説にとどまります。
出典:Google公式ブログ/Search Engine Journal
GA4のメイングラフから9月1日分が消える

Google Analytics(GA4)で、2026年9月1日のデータがメインのグラフに表示されないという報告が広い範囲から寄せられました。9月2日の時点では、Googleからの公式アナウンスもステータスページの更新も確認されていません。
- 複数のアカウント、複数のクライアントで同様の症状が出ています
- Dana DiTomaso氏らは「Google側のバグと思われる。あなたのサイトのトラフィックが昨日ゼロになったわけではない」として、クライアントを不安にさせないよう呼びかけています
実務としては、レポートを出す前の段階であれば、9月1日分を確定値として扱わないのが無難です。クライアントには「集計側の表示不具合の可能性が高い」と先に一報を入れておくと、後の説明が楽になります。Search Consoleやサーバーログなど、GA4以外の指標と並べて見れば、実際のトラフィック変動なのかどうかを切り分けられます。
Google Trendsの探索ページがカテゴリで絞れるように

Google TrendsのExplore(探索)ページに、カテゴリによる絞り込みが入りました。GoogleがLinkedInで告知し、Search Engine RoundtableのBarry Schwartz氏が取り上げています。
- クエリを入力した状態でも、クエリを入れない状態でもカテゴリ絞り込みが機能します
- Googleの説明によれば、クエリなしでカテゴリフィルターだけをかけると、特定のカテゴリ・地域・期間における検索上位語を確認できるとのことです
- 紹介されている例は「Java」を「Search Marketing and Optimization」カテゴリで絞る使い方で、SEO文脈のトレンドだけを抜き出せます
Java、Apple、Mercuryのように同名異義語を持つキーワードのトレンドを見るときに、効き目のある変更です。ネタ出しや季節性の確認にそのまま組み込めます。
出典:Search Engine Roundtable/Search Engine Land
「否認ツールに効果はある」とMueller氏 — 前提条件つきで読みたい発言

Redditのr/SEOに寄せられた「Fiverrで購入したゲスト投稿とリンクを誤って否認ツールに入れたら順位が下がった」という相談に、GoogleのJohn Mueller氏が答えました。
- 発言内容は「ここでは否認ツールがずいぶん嫌われているが、使いどころと時機はある。効果はある」というものです
- あわせて「ひと握りのリンクを否認したくらいでサイトが検索から消えることはない」とも述べています
- 具体的な助言としては、否認ファイルを本当に必要な内容へ整理し直すこと、スパムアップデートなど他の要因を確認すること、大きな技術的問題がないか点検すること、の3点です
Barry Schwartz氏は、この発言が購入リンクという特定の文脈での話である点、Mueller氏がこれまで「ほとんどのサイトに否認は不要」と繰り返してきた点、さらに将来ツールそのものが廃止される可能性にも言及しています。「効果がある」がそのまま「使うべき」にはならない、という距離の取り方が安全でしょう。
広告技術の独禁法訴訟、AdX売却命令は出ず

米バージニア州連邦地裁のLeonie Brinkema判事は、Googleに AdX(広告取引所)の売却を命じない判断を示しました。
- パブリッシャー向け広告技術市場での違法な独占状態自体は、2025年4月の判決ですでに認定されています
- 司法省(DOJ)と州の連合は事業分割を求めていましたが、その提案は退けられました
- 代わりに命じられたのは行動是正(behavioral remedies)です
- Googleのグローバル担当幹部Lee-Anne Mulholland氏は、分割案が退けられたことを歓迎するコメントを出しています
日々のSEO施策に直接効く話ではありません。ただしパブリッシャーの収益構造につながるテーマなので、メディア運営に関わる立場であれば続報を追っておく意味はあります。
まとめ
6件のうち、すぐ手を動かす必要があるのはGA4の件です。9月1日分の表示が戻ってから月次レポートを確定させる、という順番にしておくと安全でしょう。残りは動向を把握しておく段階の話題として整理しておければ十分です。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
