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広告テック分割は回避、AI Overviewsは全開表示へ──2026年9月5日のSEOニュース

江 江守義樹
公開 2026.09.05 約6分で読めます

目次

  1. 01事業売却は認められず──広告テック訴訟の救済策が確定
  2. 02「Show more」を押さなくても全文が出る──AI Overviewsの新しい見せ方
  3. 03Gemini 3.8 Flashで引用リンクが消える──Google側は修正で対応
  4. 04看板の写真でオーナー確認?ビジネスプロフィールに5つ目の選択肢
  5. 05米国上位150サイトの1年──ChatGPT・YouTube・Googleが伸び、Bingは半減
  6. 06まとめ

seo-times.news です。9月5日にお伝えするのは5本。米国の反トラスト裁判で示された救済策の中身、検索結果でのAI Overviewsの見え方の変化、AI Modeで起きた引用リンクの欠落、ローカルSEO担当者に関わりそうな確認手段の追加、そして米国主要サイトのトラフィック増減です。

事業売却は認められず──広告テック訴訟の救済策が確定

事業売却は認められず──広告テック訴訟の救済策が確定

Leonie Brinkema判事(米バージニア州東部地区連邦地裁)は9月2日、Googleに広告技術事業の売却を命じるよう求めた米司法省(DOJ)の主張を退けました。広告技術市場で違法に独占が維持されていたという事実認定は変わっていません。変わったのは救済の手段で、構造的な分割ではなく「行動的救済」が選ばれたかたちです。

承認された内容には、パブリッシャーに対する情報開示の拡大や、ウェブパブリッシャーの広告単価を押し下げていた慣行への是正が並びます。DOJは広告エクスチェンジの売却以外に是正手段はないと主張していましたが、この点は通りませんでした。Googleで規制対応を担当するLee-Anne Mulholland VPは、分割案が退けられたことを歓迎するコメントを出しています。

独占と認定されながら強制売却を免れたのは、Googleにとって2度目にあたります。パブリッシャー側から見ると、収益の構造が急に組み替わるというよりは、開示まわりの透明性が段階的に上がっていく展開になりそうです(これは現時点での見立てにすぎません)。

出典:Search Engine Roundtable

「Show more」を押さなくても全文が出る──AI Overviewsの新しい見せ方

「Show more」を押さなくても全文が出る──AI Overviewsの新しい見せ方

クエリによっては、AI Overviewsが最初から全文展開された状態で出てくる例が報告されています。これまでは要約の途中までが表示され、「Show more」を押して続きを読む流れでしたが、そのボタン自体が現れないパターンが出ているということです。展開された表示には追加質問用の「Ask anything」ボックスも付くため、オーガニック検索結果はその分だけ下へ押し出されます。

Googleはこれをテストと説明しており、「一部のクエリでは、システムが最も有用と判断したトピックについてAI Overviewsが動的に展開されることがあります」とコメントしました。Robby Stein氏は、展開の対象は関連性が高いトピックに限られること、ユーザーがすでにスクロールを始めている場合には展開しないことを補足しています。最初の報告は8月27日、Chris Long氏によるものでした。

やることは単純で、主要クエリで実際の表示を目で見て確かめ、Search Consoleでクリック率の推移を追っておくこと。表示位置の変化がCTRにどこまで響くかは、クエリの性質によってかなり幅が出ると考えられます。

出典:Search Engine Roundtable

Gemini 3.8 Flashで引用リンクが消える──Google側は修正で対応

Gemini 3.8 Flashで引用リンクが消える──Google側は修正で対応

AI Mode向けに提供が始まった「Gemini 3.8 Flash」で、回答に引用元リンクが一切含まれないという報告が続きました。とくに情報収集段階、いわゆる上位ファネルのクエリでソースへのリンクが抜け落ちる例が挙がっています。

口火を切ったのはGagan Ghotra氏で、9月3日にXへ複数の検索例を投稿しました。続いてGlenn Gabe氏が、3.8 Flashと既定モデルを並べたスクリーンショットを添えて同じ現象を確認しています。GoogleのRobby Stein氏は9月4日にXで「これは意図した動作ではありません。まもなく修正を展開します」と返答し、翌朝には引用リンクが戻ったと報告されました。

引用が出るかどうかはパブリッシャーの流入に直接響く部分です。AI検索経由の参照数を計測している場合、この期間の数字には不具合由来の落ち込みが混じっている可能性を頭に入れておくとよいでしょう。

出典:Search Engine Roundtable

看板の写真でオーナー確認?ビジネスプロフィールに5つ目の選択肢

看板の写真でオーナー確認?ビジネスプロフィールに5つ目の選択肢

Googleビジネスプロフィールで、オーナー確認の5番目の手段として「店舗の写真を提出する」という項目が見つかりました。提示されている条件は2つで、看板のような恒久的な設置物に印字された店名が写っていること、そして店舗の外観全体が1枚のフレームに収まっていることです。

これまで用意されていたのは、電話またはSMS、メール、ビデオ通話、郵送ハガキの4通りでした。見つけて共有したのはBen Fisher氏で、LinkedInでは「ビジネスプロフィールの確認方法として、かなり大きな変化になり得る」と述べています。ただしGoogleの公式ドキュメントは未更新のままで、テスト段階である可能性は残ります。

実店舗のローカルSEOに関わっている方は、自分のアカウントでこの選択肢が出ているか一度覗いてみてください。確認作業が止まっている案件で、使える場面があるかもしれません。

出典:Search Engine Roundtable

米国上位150サイトの1年──ChatGPT・YouTube・Googleが伸び、Bingは半減

米国上位150サイトの1年──ChatGPT・YouTube・Googleが伸び、Bingは半減

Search Engine Landが、Semrush Traffic Analyticsのデータをもとに米国上位150サイトの2026年7月と2025年7月を比べた記事を公開しました。

伸びた側から見ていくと、ChatGPT.comが前年同月比48.38%増の月間10.9億訪問で9位。YouTubeは36.6%増の10.3億…(原文では103億訪問)で2位を維持し、Google自身も10.72%増の253億訪問で首位に立っています。LinkedInは15.48%増で19位、Twitchは25.6%増で25位へ浮上しました。

反対に落ちた側では、Bingの50.43%減が目立ちます。以下、Temuが28.55%減、Amazonが15.31%減、DuckDuckGoが15.83%減、ESPNは16.0%減で19位から24位へ後退しました。記事はこうした動きを、AI利用の広がり、関税をはじめとする通商政策の影響、検索の寡占の進行と関連づけて説明しています。

見落とせないのは、上位150サイト合計の訪問数が前年比6.1%増にとどまっている点です。市場全体が大きく膨らんだというより、上位への集中が強まった結果と読むほうが自然でしょう。記事はGA4の計測仕様上、AI経由の流入を正確に捉えにくいことにも触れています。自社の数値を見るときも、参照元不明の流入が増えていないかを併せて点検しておきたいところです。

出典:Search Engine Land

まとめ

AI Overviewsの自動展開と、AI Modeの引用まわり。この2つはしばらく挙動が定まらない可能性があります。主要クエリの見え方を週に一度でも目視で記録しておくと、あとから変化の時期を追いやすくなります。

江
江守義樹

一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。

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