【海外SEO最新動向】AIパフォーマンスレポートの対象サイト拡大、Google対SerpApi訴訟に新展開など5本(2026年8月13日)
目次
こんにちは、SEOタイムズ編集部です。海外で報じられたSEO関連トピックの中から、2026年8月13日時点で押さえておきたい5本を選び、実務目線で整理してお伝えします。
1. AIパフォーマンスレポート、利用できるサイトがさらに増加――Search Console

Google Search ConsoleでAIモードの掲載状況を確認できる「AIパフォーマンスレポート」について、利用可能なサイトが増えていることが報告されています。海外SEO情報ブログの鈴木謙一氏は、8月12日の時点で自身の管理下にあるプロパティすべてでレポートを確認できたと伝えました。一時は「ついに全サイト解放か」との見方も出ましたが、Googleのジョン・ミューラー氏はこれを「全サイトへの展開ではなく、対象サイトの拡大」と説明しています。つまり、現段階ではまだ全員が使えるわけではないようです。
レポートで見られる指標は、いまのところAI検索におけるインプレッション数のみです。クエリやCTRといったデータは含まれておらず、インプレッションが十分にないサイトではレポート自体が表示されない点にも留意してください。もともとこのレポートは6月初旬に英国の一部サイト向けに始まり、6月下旬以降、日本を含む各国へ段階的に広がってきました。まだ表示されていない場合も、今後利用できるようになる可能性がありますので、ご自身のSearch Consoleを一度確認しておくとよいでしょう。
2. GoogleがSerpApiに対する訴状を修正――ライセンス契約の条項を論拠に追加

検索結果のスクレイピングツール「SerpApi」を相手取ったGoogleのDMCA訴訟に動きがありました。Googleは8月10日、修正訴状を裁判所に提出しています。この訴訟は7月20日に連邦裁判所がいったん棄却したもので、その際に裁判所は、著作権保護技術に関する主張の前提となる「著作権者としての権限」の立証が不十分だと指摘していました。今回の修正版では、Redditをはじめとするライセンスパートナーとの契約に「第三者による抽出・転売の禁止」といった条項が含まれることを示し、この「権限」の裏付けを補う組み立てになっています。
裁判の結論はまだ出ていません。ただ、順位計測ツールやSERPモニタリングなど、検索結果のスクレイピングを前提とするサービスの法的リスクに改めて光が当たる展開といえます。ツールを使う側が今すぐ何かを問われる話ではありませんが、業界の動向として引き続き注視したいところです。
3. 「有害リンクで順位を下げられた」訴訟、米連邦判事が審理継続を認める

競合企業から意図的に有害な被リンクを設置されたと訴える裁判で、米国の連邦判事が被告側による棄却の申し立てを大筋で退け、審理を続ける判断を示しました。原告である自動車輸送会社のMontway社は、「buy steroids online」といった不適切なアンカーテキストを伴う2,350本以上の有害バックリンクを被告が張り、検索順位を意図的に落とそうとしたと主張しています。判事は、ランハム法(虚偽広告)および商標関連の請求について妥当性を認めました。
ネガティブSEOへの対処といえば、これまではリンクの否認やGoogleへの報告が主な手段でした。この訴訟が進展すれば、「法的措置」という新たな選択肢が現実味を帯びる可能性があります。もっとも、現時点では係争中であり結論は出ていません。被リンクの監視体制を見直すきっかけとして受け止めておきたい事例です。
4. AIエージェントが自分で支払う時代へ――Cloudflareがウォレット機能を発表

Cloudflareは8月4日、AIエージェント向けのウォレット機能と、身元確認のためのハンドル「cloudflare.pay」を発表しました。仕組みとしては、人間が管理するアカウントウォレットから、AIエージェント専用の仮想ウォレットへ上限額つきで支出権限を委譲し、x402プロトコル(HTTP 402)によるステーブルコインのマイクロペイメントで、コンテンツやAPIの利用料を支払うというものです。これまでのAIクローラーへの課金から一歩踏み込み、Cloudflareが保護するWebページ・データセット・API・MCPツールまでが対象に含まれます。
サイト運営者の視点では、AIによるコンテンツ利用を「拒否する」か「無償で許可する」かの二者択一ではなく、「対価と引き換えに提供する」という第三の道が具体的な形を取り始めたことになります。ただし支払い機能そのものは今後実装される段階とされており、実際にどこまで普及するかは今後の様子を見る必要があります。
5. Merchant Centerのレポート仕様が8月24日以降に順次変更

GoogleはMerchant Centerのパフォーマンスレポートについて、2026年8月24日から段階的に仕様を変更すると発表しました。ポイントは次の4つです。
- YouTubeクリエイターのアフィリエイト経由トラフィックを「オーガニック」から切り出し、新分類「YouTube affiliate」として扱う(7月1日までさかのぼって過去データも更新)
- オーガニックYouTubeのクリック数・インプレッション数の測定方法をYouTubeレポートの定義に合わせて修正する(数値が一時的に減少する可能性あり)
- 製品レベルレポートの集計対象を、Performance Max・Video・App・Demand Genを含むGoogle Adsの全チャネルへ広げる(数値が増える可能性あり)
- ネットワーク別のディメンション機能を将来的に追加する予定
8月24日をまたぐ期間は数値の連続性が保てなくなります。EC関連のレポーティングを担当している方は、変更の適用日を記録しておくことをおすすめします。
おわりに
今回は以上の5本でした。なかでもAIパフォーマンスレポートの対象拡大は、AI検索の計測環境が整い始めたことを示すニュースです。まだの方は、Search Consoleでレポートが表示されるようになっているか確かめてみてください。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
