Search Consoleの「AIパフォーマンス」が全世界解禁、AI Overviewsは自動でフル回答へ(2026年9月7日)
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9月第1週の海外SEOの動きを整理します。中心にあったのは、検索画面でAIの回答領域がさらに広がったこと、AIモードのモデル更新で引用リンクが抜け落ちた不具合、そしてAI経由の露出をSearch Console側で測る仕組みが全ユーザーに開いたことです。それぞれ、現場で何を確認しておけばよいかという視点で見ていきます。
クリックなしでAIモード相当の回答が読み込まれるテスト

AI Overviews(AIによる概要)が、一部のクエリで自動的にフル展開されるテストが確認されました。従来は「Show more(さらに表示)」を押してAIモードへ遷移する導線でしたが、今回のパターンではボタン操作なしにAIモード相当の回答本文と、追質問を入力する「Ask anything」欄までが最初から読み込まれます。
Google広報のコメントは次の通りです。「一部のクエリでは、システムが有用と判断したトピックについてAI Overviewsが動的に展開されることがあります。この動的な体験によって、ユーザーは検索がより役に立つと感じ、追加の探索により深く関与することが調査で分かっています」。あわせて、ユーザーがスクロールを開始した場合は読み位置を保つために展開を止める、という補足もありました。
押し出される側、つまり通常の青いリンクは、これまで以上に下へ下がる可能性があります。表示回数が横ばいのままクリック率だけが落ちる展開もありえますが、どの程度効くかはクエリの性質次第でしょう。この部分はまだ仮説で、自社のデータを見て確かめるほかありません。
Gemini 3.8 Flash切り替え後の「リンクなし回答」は修正済み

AIモードのモデルがGemini 3.8 Flashへ切り替わった直後から、回答に出典リンクや引用がほぼ出ないという報告が続きました。最初に声を上げたのはGagan Ghotra氏で、認知段階(トップオブファネル)にあたる複数クエリでリンクが1本も出ないスクリーンショットを公開。Glenn Gabe氏も比較用のスクリーンショットで同じ状況を確認しています。
これを受けてGoogleのRobby Stein氏が9月4日、「これは意図した動作ではなく、まもなく修正を展開します」と認めました。その後、Gabe氏から「Gemini 3.8 Flashがリンクを表示するようになった」との報告が出ています。
モデルの挙動が変わるだけで参照元サイトへの送客量が大きく振れうる、という事実は頭に入れておきたいところです。AIモード由来の流入を計測しているなら、9月3日前後の数値には不具合の影響が混ざっている可能性があります。
AIパフォーマンスレポートと生成AI表示の制御トグルが全サイトへ

8月31日、GoogleはSearch ConsoleのAIパフォーマンスレポートと、生成AI機能への表示を制御するトグルを全世界のサイトに開放しました。6月に一部サイトから始まった機能が、段階的な展開を終えたことになります。
レポートで確認できるのは、AI Overviews・AIモード・Discover内のAI機能で自サイトのURLが出た表示回数と、対象ページ・国・デバイス・日時です。反面、クリック数とクエリ別の内訳は含まれていません。ここは期待とのズレが生じやすいので、レポートを開く前に把握しておくと落ち着いて読めます。
もう一方のトグルは、自サイトのコンテンツをAI機能内に出さない(リンクとしても、回答の根拠としても)という選択を可能にするものです。Googleはこの設定について、「これら生成AI検索機能の外側にある検索結果のランキングシグナルとして使われることはない」と説明しています。とはいえオプトアウトすればAI機能経由の表示も流入も手放すことになるため、判断は慎重に行いたい場面です。
レポートが見当たらないケースについては、展開漏れではなくAI機能での表示回数が十分でない可能性がある、とGoogleが案内しています。
出典:Search Engine Land / Search Engine Roundtable
ジョン・ミューラー氏「否認ツールには効果がある」

被リンクを誤ってディスアボウ(否認)した結果、順位が下がったというRedditの相談に、GoogleのJohn Mueller氏が9月2日に応じました。同氏の言葉は「ここではディスアボウツールへの批判が多いですが、このツールには使いどころと時機があり、実際に効果はあります」というものです。
一方で「数本のリンクを否認したくらいでサイトが検索から消えることはありません」とも述べており、相談者には、否認ファイルを実態に合わせて直すこと、直近のスパムアップデートなど別の要因も調べること、無関係な技術的問題の有無を確認することを勧めています。
Googleが繰り返してきた「ほとんどのサイトに否認は不要」という立場自体は、今回の発言でも変わっていません。効くツールだからこそ誤用したときの反動もある、という受け取り方が妥当ではないかと考えます。
ニュースタブから記事が抜け落ちる報告が相次ぐ

9月3日、複数のパブリッシャーが「通常のウェブ検索には出ているのに、ニュースタブには記事が表示されない」と報告していることが伝えられました。数時間後に戻る例もあり、規模の大小を問わず発生していて、はっきりした法則性は見えていません。Wall Street Journalの記事や、Search Engine Roundtable自身の記事でも同じ現象が確認されています。
記事執筆の時点で、Googleからの公式な説明は出ていません。過去に起きたニュース関連の表示トラブルとは様子が違うという指摘もあり、原因は不明のままです。ニュース系サイトを運用しているなら、ニュースタブ側の流入の増減だけを取り出して判断せず、しばらく推移を見るのが安全でしょう。
ビジネスプロフィールのオーナー確認に「店舗写真」案が浮上

Googleビジネスプロフィールのオーナー確認画面で、5つ目の方法として「店舗の写真を送信する」という選択肢が現れたという報告がありました。写真に求められる条件は、看板のような恒久的な設置物に店舗名が写っていること、そして店頭全体が1フレームに収まっていることだとされています。
いまのところテスト段階と見られ、公式ドキュメントには反映されていません。現行の確認方法は電話/SMS、メール、ビデオ通話、はがきの4種類です。このうちビデオ通話による確認は、所在地の分かる看板や街路標識、商品や設備、さらに従業員エリアへの入室や事業書類といった管理権限の証明まで求められます。写真1枚で代替できるなら、ローカルSEOの実務では手間がかなり減るはずです。正式提供に至るかどうかは、引き続き様子を見る必要があります。
今週のまとめ

「AIの表示領域が広がる話」と「AI経由の露出を測る道具が揃う話」が同じ週に並んだかたちです。まずやっておきたいのは、Search ConsoleのAIパフォーマンスレポートを開き、自サイトがAI機能でどれくらい表示されているかの基準値を控えておくこと。クリック数が含まれない以上、表示回数の推移を追い続ける以外に手がかりが乏しいためです。
※本記事は公開情報をもとに編集部が要約したものです。原因や影響についての記述のうち、Googleが明言していない部分は仮説として書いています。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
