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Google公式情報

大量生成ページへの警告、llms.txt 58万件の実像、AI Overview引用枠の縮小テスト(2026/09/09)

江 江守義樹
公開 2026.09.09 約9分で読めます

目次

  1. 01プログラマティックSEOへの注意喚起、ミューラー氏が改めて言及
  2. 02llms.txtを58万件調べたら、約7割がテンプレート由来だった
  3. 03AI Overviewの引用パネル、幅を狭めるテストが確認される
  4. 04Search Consoleのリンクレポート、およそ1か月にわたり更新が止まる
  5. 05.co.ukから.comへ移行した英国パブリッシャー、ニュース検索の可視性が98%減という報告
  6. 06「Oyster Rank」と72のシグナル——ローカル検索の内部構造をめぐる分析
  7. 07おわりに

SEOタイムズ、9月9日号をお届けします。今回は、Google社員の発言、58万件規模のファイル調査、検索結果画面での表示テスト、Search Consoleの更新停滞、ドメイン変更後の可視性低下事例、そしてローカル検索の内部構造をめぐる分析という6本を取り上げます。

プログラマティックSEOへの注意喚起、ミューラー氏が改めて言及

プログラマティックSEOへの注意喚起、ミューラー氏が改めて言及

Googleのジョン・ミューラー氏が、Bluesky上でツールによるページ大量自動生成(プログラマティックSEO)について、あらためて注意を促しました。ドメイン名や技術、属性を掛け合わせてページを量産しているサイト運営者からの相談に応じる形での発言です。

述べられていた内容を整理すると、次のようになります。

  • コードや生成ツールを使えばページを大量に作ること自体は簡単だが、低品質・スパム、またはそれに近いものと受け取られやすい
  • ページ単位でいくらか情報があったとしても、サイト全体として有用性が低ければ十分な評価にはつながりにくい
  • 過去に作った古いページを根拠に、Googleのシステムがそのサイトへの信頼を失っている可能性がある
  • 回復には時間と相応の労力がかかり、放っておいて元に戻るものではない

期間の目安、対象となるシステム名、判定のしきい値といった具体的な数字への言及はありませんでした。削除やnoindexなど個別の対処法についての明確な助言も、報道の範囲では確認できません。

押さえておきたいのは、批判の的が「自動生成という手法そのもの」ではなく「出来上がったページの中身」に置かれている点でしょう。データをテンプレートに流し込んだだけ、AIで文章の形を整えただけのページは、ユーザーにとっての価値とは見なされにくい、という話に落ち着きます。

打ち手としては、量産に着手する前にそのパターンが本当に成立するかを検証しておくこと、そして以前に作った大量のページが今のサイト評価の重荷になっていないかを一度点検すること。この2つが現実的なところだと考えられます。

出典:Search Engine Journal / 海外SEO情報ブログ

llms.txtを58万件調べたら、約7割がテンプレート由来だった

llms.txtを58万件調べたら、約7割がテンプレート由来だった

Common Crawlで上級研究エンジニアを務めるMalte Ostendorff氏が、収集済みの 584,107件のllms.txt を対象とした分析結果を公開しました。示された数値は以下のとおりです。

  • テンプレートやプラグイン由来と見られるものが約68%
  • リンクが1本も書かれていないものが約22%
  • AI利用のガイドラインらしき記述を含むものは約6%
  • 特定クローラーの許可/拒否に言及したファイルは1,570件、そのうちCCBotを拒否しているのは32件
  • 対象全体の41%はWixで作られたサイト

興味深いのは、llms.txt側に「このクローラーは拒否する」と書いてあっても、robots.txt側で許可されていれば実際には効かない、という食い違いが見つかっている点です。llms.txtは仕様上の強制力を持たず、クローラー側にも読む義務はありません。記事では「格付けもできず、ブロックもできず、どのクローラーにも読む義務がない」という趣旨でまとめられています。

なお6月にAhrefsが行った調査では、llms.txtの97%がアクセスを受けていなかったとも報じられていました。

現状、llms.txtをアクセス制御の仕組みとして当てにするのは避けたほうが無難で、拒否の意思を示すならrobots.txtのほうが確実です。設置すること自体を否定する話ではありませんが、「置いたから制御できている」わけではない、という距離感で見ておきたいところです。

出典:Search Engine Journal

AI Overviewの引用パネル、幅を狭めるテストが確認される

AI Overviewの引用パネル、幅を狭めるテストが確認される

AI Overviewの右側に出る引用・リンクパネルについて、Googleが従来より細いデザインを試している様子が報告されました。X上でKhushal Bherwani氏が見つけたものです。

現段階ではあくまでテストであり、正式に採用されるという情報はありません。ただ、パネルの幅が狭くなれば引用元へのリンクはユーザーの視界に入りにくくなり、その結果として引用元サイトへのクリックが減る可能性は考えられます。この件を報じたSearch Engine RoundtableのBarry Schwartz氏も、引用リンクを目立たせない方向がパブリッシャーとの関係において得策なのか、疑問を投げかけています。

報告されているのは一部ユーザーに対するUIテストであり、影響の大きさを見積もれる段階ではありません。とはいえ、AI Overview経由の流入を追いかけているサイトであれば、今後の変動要因の一つとして頭の片隅に置いておくとよさそうです。

出典:Search Engine Roundtable

Search Consoleのリンクレポート、およそ1か月にわたり更新が止まる

Search Consoleのリンクレポート、およそ1か月にわたり更新が止まる

Google Search Consoleのリンクレポートが、2026年8月8日ごろを最後に更新されないままになっていると報告されました。9月8日の時点で数えると、約1か月分の新しいリンクデータが反映されていないことになります。

このレポートは通常2週間おき程度で更新されるとされており、今回は明らかに間隔が空いています。Googleからの公式な説明は現時点では出ていません。Search Consoleでは以前から、ページインデックスレポート、クロール統計、検索パフォーマンスなど、各種レポートの遅延が繰り返し報告されてきました。

実務面で気をつけたいのは、この期間のリンクレポートを見て「被リンクが伸びていない」「施策が効いていない」と結論づけてしまうことです。数値が横ばいに見えるのは、レポート側の更新が止まっているためかもしれません。外部ツールの数値と突き合わせるか、更新が再開するまで判断を保留するのが安全でしょう。

出典:Search Engine Roundtable

.co.ukから.comへ移行した英国パブリッシャー、ニュース検索の可視性が98%減という報告

.co.ukから.comへ移行した英国パブリッシャー、ニュース検索の可視性が98%減という報告

NewzDash創業者のJohn Shehata氏がLinkedInで、ある英国のニュースサイトが `.co.uk` から `.com` へドメインを移した後、トレンドクエリでの可視性が大きく落ち込んだと報告しました。移行後14か月にわたって観測したデータにもとづくとされています。

  • NewzDashの計測では可視性が1〜2%から0.02%へ、およそ98%の低下
  • 一般的なSEOツールでの推定では60〜70%程度の低下
  • 旧ドメインが失った分を新ドメインが回収できていない

もっとも、この事例にはいくつも留保がつきます。サイト名は公表されておらず、元データを第三者が独立に検証する手立てはありません。Googleからのコメントもありません。加えて、報じたSearch Engine Journal自身が、当時進行していたコアアップデートや内部の技術的問題が関与している可能性を排除できないと明記しています。「ドメイン移行が原因だった」と読み切るのは早計で、あくまで仮説の一つとして扱うのが妥当です。

そのうえで、ニュース系のようにトレンドクエリへの依存度が高いサイトでのドメイン移行には、小さくないリスクが伴う。そう示す材料ではあります。移行の際は、リダイレクトを漏れなく設定することはもちろん、Google ニュース関連の設定やSearch Consoleのアドレス変更ツールが適用できているかまで含めて確認しておきたいところです。

出典:Search Engine Journal

「Oyster Rank」と72のシグナル——ローカル検索の内部構造をめぐる分析

「Oyster Rank」と72のシグナル——ローカル検索の内部構造をめぐる分析

Search Engine Landに、RESONEO共同創業者のOlivier de Segonzac氏によるGoogleマップ/ローカル検索の内部構造分析が掲載されました。Googleの地理データ基盤「Geostore」に関連するバイナリから復元したという情報を、2024年に流出したGoogle内部文書の内容と突き合わせて解釈する、という組み立てです。

記事で挙げられている主な内容は次のとおりです。

  • 場所のエンティティは793のデータソースプロバイダから構築され、Geostoreが正規表現(canonical)を作る
  • 「Oyster Rank」と呼ばれるシステムには72のランキングシグナルが存在し、うち25はdeprecated(非推奨)と記されている
  • 検索対象となるエリアはクエリと周辺環境に応じて動的に変わり、「固定半径モデル」は実態とは異なる
  • Knowledge Graphの識別子(MID)やwebref層を介して、マップ側とウェブ文書側が結び付けられている

見落とせない限定として、著者自身が「シグナルの重み付けは復元範囲の外」と書いています。つまり、そうしたシグナルが存在した(あるいは存在する)ことは示せても、今どれがどの程度効いているのかは分からない、ということです。この記事はGoogleの公式文書でも訴訟資料でもなく、第三者によるリバースエンジニアリングにもとづく分析です。 個々のシグナル名を最適化のチェックリストのように扱うのは、仮説の域を出ないと考えておくのが安全でしょう。

読み方としては、細部のシグナルを追いかけるよりも、「Googleが組み立てるエンティティ像そのものの精度を高める」という方向——ビジネスプロフィールと自社サイトの情報の一貫性を保つ、という従来からの基本線を確かめ直す材料として受け取るのが妥当だと考えられます。

出典:Search Engine Land

おわりに

今日並んだのは、「量産したページをどう始末するか」「llms.txtは実際に効いているのか」「引用パネルの表示テスト」といった話題でした。いずれも短期の順位というより、中期の設計判断に関わるテーマです。とりわけ1本目と5本目は、大きな施策に踏み出す前に一度手を止めて考える材料になりそうです。

江
江守義樹

一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。

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