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AI Overviewsの表示ラベルに異変、AI検索のJS描画テストも更新(2026年10月21日のSEOニュース)

江 江守義樹
公開 2026.10.21 約9分で読めます

目次

  1. 01「AI Overview」の表記が付かないケースが報告される
  2. 02JavaScript描画の本文、読めたのはGeminiとCopilot
  3. 03CloudflareのシグナルでOpenAIのクローラーが数億ページを追加発見
  4. 04Chartbeat調査:北米パブリッシャーの検索流入シェアは12%
  5. 05エンコードした角かっことしない角かっこは別物、とJohn Mueller氏
  6. 06今回のまとめ

seo-times.news では、海外のSEO情報とGoogle公式の発言を毎日チェックしています。今回取り上げるのは、SERP上の表示の揺れ、AI検索クローラーの技術的な限界、そしてURL設計の基礎に関わる5つの話題です。いずれも手元の設定や計測を見直すきっかけになる内容です。

「AI Overview」の表記が付かないケースが報告される

「AI Overview」の表記が付かないケースが報告される

Search Engine Roundtable が2026年10月20日に伝えたところでは、検索結果の上部に表示されるAI Overviewsの一部で、「AI Overview」というラベルが見当たらない事例が出ています。気づいたのは Glenn Gabe 氏。映画やテレビ番組を調べたときに現れる、ナレッジパネル風の見た目をしたAI Overviewsでラベルが抜けていたそうです。

抜けていたのはデスクトップ側で、同じ機能をモバイルで見るとラベルは残っていたと報告されています。AI Overviews全般に広がっているわけではなく、大半は以前と変わらずラベル付きで出ています。

Barry Schwartz 氏はこれをバグの線が濃いと見て、Googleに確認を取ったと記しています。記事が出た時点でGoogleからの公式な回答はありません。AI関連のラベルが欠ける現象はこれまでにも起きており、そのときはいずれもバグという扱いでした。したがって「表示仕様が変わった」と結論づけるのは、まだ早い段階だと考えられます。

影響が出そうなのは計測の側です。AI Overviewsの出現率をツールで追っている場合、ラベルの有無を判定条件にしている仕組みだと数値が揺れることがあります。当面はツールの数字だけで判断せず、実際のSERPを自分の目で確かめる運用が無難です。

出典:Search Engine Roundtable

JavaScript描画の本文、読めたのはGeminiとCopilot

JavaScript描画の本文、読めたのはGeminiとCopilot

AI検索の各プラットフォームがJavaScriptで描かれたコンテンツを取得できるのか——Glenn Gabe 氏がこの検証を再度実施しました。2025年8月に行った最初のテストから434日後の追試で、手順は前回を踏襲しています。日本語では鈴木謙一氏のブログがこの内容を紹介しています。

対象は ChatGPT・Claude・Perplexity・Gemini・Copilot の5プラットフォーム。用意されたページは3パターンで、本文をまるごとJavaScriptで描画するもの、ヘッダーとフッターだけ静的HTMLにして本文はJavaScript描画のもの、WebGLによるパララックスサイトです。

1つ目と2つ目のテストで本文を取れたのは Gemini と Copilot でした。ChatGPT・Claude・Perplexity は本文を取得できず、あるいはナビゲーションやフッターのテキストを拾う程度にとどまりました。Claude については「単純なHTML取得の際にはJavaScriptを実行しない」と自ら回答したとのことです。3つ目のWebGLサイトを正しく読み取れたのは Gemini だけでした。

この差について Gabe 氏は、Gemini と Copilot の結果の良さはGoogleとBingの検索システムが背景にあるのではないか、と述べています。あくまで検証結果から立てた仮説で、各プラットフォームがどう取得しているかは公開されていません。テストに使ったページ数が限られており、各プラットフォームの能力を網羅的に測ったものではないことも、本人が明記しています。

実務に引き寄せると、AI検索に拾わせたい本文をJavaScript任せにしておく構成にはリスクが残る、という判断材料になります。鈴木氏はサーバーサイドレンダリング(SSR)を勧めており、表示速度やユーザー体験の面でもプラスになると付け加えています。

出典:GSQi(Glenn Gabe)/海外SEO情報ブログ

CloudflareのシグナルでOpenAIのクローラーが数億ページを追加発見

CloudflareのシグナルでOpenAIのクローラーが数億ページを追加発見

CloudflareとOpenAIが共同で走らせている研究パイロットについて、初期の結果が2026年10月15日にCloudflareのブログで公表されました。Search Engine Journal の記事によると、Cloudflareのネットワークから取れるシグナルを活用した結果、OpenAIの検索クローラーが新たに「数億ページ」を発見できたという内容です。パイロットの発表自体は7月8日で、対象範囲はCloudflareネットワークの約1%とされています。

活用されているシグナルは、ページの更新時期、サイトのトラフィックの質、ページに加わった変更の種類などです。被リンクがほとんど付かないページ——家電の取扱説明書、パスポートの要件を案内するページ、飲食店のメニューや営業時間——も、見つけやすくなるとされています。反対に、消滅したURLや無駄に連なるリダイレクト、重複コンテンツを飛ばす判断にも用いられています。

一方で留保すべき点が複数あります。発見されたページがChatGPTで実際に引用された回数や、そこから生じた流入は公表されていません。OpenAI側が独自に評価とランキングを行うため、発見されたからといって引用されるとは限りません。シグナルはアクセス権を与える仕組みでもなく、クローラー設定による許可やブロックはこれまで同様に機能します。一般提供の開始時期も「2026年内のいずれか」という表現にとどまっています。

設定面で押さえておきたいのは、OpenAIが検索向けの OAI-SearchBot と学習向けの GPTBot を別々に運用している点です。OAI-SearchBot を止めればChatGPT検索の結果には出なくなります。学習への利用だけ回避したいなら、GPTBot をブロックしつつ OAI-SearchBot は通す、という分け方ができます。自社のrobots.txtが意図した状態になっているか、この機会に確認しておくとよさそうです。

出典:Search Engine Journal

Chartbeat調査:北米パブリッシャーの検索流入シェアは12%

Chartbeat調査:北米パブリッシャーの検索流入シェアは12%

Chartbeat が2026年10月15日に公開したQ3 2026 Audience Reportによれば、北米のパブリッシャーのページビューのうち検索エンジン経由が占める割合は12%でした。前年の同時期は21%で、1年で9ポイント下がっています。四半期ごとに並べると、2025年Q4が16%、2026年Q2が13%、そしてQ3が12%という推移です。

地域で見ると、10地域のうち9地域でシェアが下がりました。最も大きく落ちたのは中央アジアで、53%から33%へ。中東も9ポイントの下落です。上昇したのはアフリカのみで、41%から46%になっています。

ただし、この数字の読み方には慎重さが必要です。シェアが下がる現象は、検索からの流入が実際に減った場合に限らず、他の流入経路が伸びたときにも発生します。Chartbeatのレポートはネットワーク全体のトラフィックが「安定している」としていますが、根拠となるページビュー数は示されていません。計測対象のサイト数や、前年と同一のサイトを測っているのかについても記載がないとのことです。さらにこの数値は検索エンジンをまとめて扱っているため、Google単体の傾向として解釈することはできません。

Search Engine Journal は、他社のベンチマークに寄りかからず、自社サイトの検索経由ページビューの実数をシェアと並べ、四半期単位で追うよう勧めています。シェアと実数を切り分けて眺める、という基本に戻るのが堅実でしょう。

出典:Search Engine Journal

エンコードした角かっことしない角かっこは別物、とJohn Mueller氏

エンコードした角かっことしない角かっこは別物、とJohn Mueller氏

元GoogleのVanessa Fox氏がBlueskyで、`example.com/category?filter[]=123` と角かっこをパーセントエンコードした `example.com/category?filter%5B%5D=123` は同じURLとして扱われるのかと尋ねました。これに対するGoogleのJohn Mueller氏の答えは「同一ではない」でした。

根拠はRFC 3986です。角かっこは予約文字に位置づけられているため、エンコードしない書き方は技術的には正しくありません。Mueller氏は、角かっこはもともとホスト名の中で生のIPv6アドレスを表記するために用意された記号だと説明しています。

もっとも、両方のURLが同一のコンテンツを返すのであれば、Googleが重複と見なしてどちらか一方を選ぶ場合もあるとのことです。Mueller氏は「10年以上前から」この文字をめぐる問題を社内でも目にしてきたと振り返っています。加えて、Google以外のクローラーやインデクサー、各種フェッチャーはここまで厳密でない可能性があるため、気にするツールがあるなら個別に確かめたほうがよいと注意を添えています。すでに存在する例については「そのまま動き続けるだろう」としながら、「新しいサイトをこの形で作ることはしない」とも書いています。

やるべきことは単純です。どちらかの形式に統一すると決め、内部リンク・canonical・サイトマップ・構造化データで揃える。新規に作るサイトではエンコードしない角かっこを使わない。ファセット検索やフィルタのパラメータで `[]` を採用しているサイトは、URLの出力を一度点検しておくと安心です。

今回のまとめ

5本を並べてみると、AI検索については「読み取れる形で出せているか」という技術面の論点が続いていることが分かります。SSRを検討する、robots.txtを棚卸しする、URLの出力形式を確認する——いずれも今日から手を付けられる作業です。表示や計測の揺れについては、ツールの数字をそのまま受け取らず現物を見る姿勢が引き続き役立ちます。

出典:Search Engine Roundtable

江
江守義樹

一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。

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