【2026/10/25】Discoverの鮮度判定「SDF」と、週明けの順位変動報告
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seo-times.news の週末まとめです。今週は検索順位の変動報告が再び目立ち、同時にGoogle Discoverの鮮度判定の仕組みや、robots.txtで何が制御できるのかという話題が続きました。実務で判断の分かれやすい論点を6つ取り上げます。
20〜21日の変動は未確認扱い

10月20日から21日にかけて、海外のSEOコミュニティで検索順位の変動報告が増えました。Search Engine Roundtableはこれを「未確認のアップデート」として扱っており、10月16日にも同様の動きがあったとしています。
同記事には14種類の変動計測ツールのグラフが並びますが、数値そのものは示されていません。ツールによっては変動を捉えきれていないとも書かれています。Glenn Gabe氏は、Ahrefsは下落を示したが日付がずれていた、Semrushは下落と部分回復を示したが日付がずれていた、Sistrixは9月の下落は示したが直近は反応していない、とツールごとの差に触れています。
フォーラムの反応も一方向ではありません。検索とDiscoverの流入が一時的に急減したという声、逆に改善したという声、表示回数と順位は上がったのにクリックが6〜7割減ったという声が混在しています。
時系列を整理すると、2026年9月のスパムアップデートは9月24日開始・10月8日完了。今回の20〜21日の動きについて、Googleからの公式発表は確認できていません。施策を組み替える前に、どのページとどのクエリで何が起きたのかをSearch Consoleで切り分ける順序をおすすめします。
Discoverの鮮度判定「SDF」

Google Discoverの鮮度判定について、研究論文をもとにした解説がSearch Engine Journalに掲載されました。仕組みの名称は「SDF(Supersession-Decay Filtering)」。ランキングの前段に置かれたフィルタ層で、古くなったコンテンツを評価の対象から外す役割を担うと説明されています。
構成は2つのフィルタです。「Supersession(置き換え)」は、新しい情報によって古くなったコンテンツを特定するもので、新旧の関係をAIが評価し、古い側になお価値が残っているかを判断します。「Relevance Decay(関連性の減衰)」は、置き換えるものが存在しない場合でも、そのコンテンツがいつ有用性を失うかを予測するもの。どちらかに該当したコンテンツはDiscoverのランキング対象から外れるとされています。
記事によれば、この仕組みは2年間運用され、その間に古いコンテンツに関するユーザーからの苦情が54.9%減少、エンゲージメントとコンテンツの多様性にも小幅な改善が見られたと報告されています。公開日による線引きやエンゲージメント指標だけでは有用性を判断しきれない、という問題意識が背景にあるとのことです。
ここから先は仮説です。Discoverを流入源とするサイトでは、記事を「長く使えるもの」「一定期間で古くなるもの」「賞味期限の短いニュース」に分けて棚卸しし、2番目の群に更新計画を割り当てる考え方が噛み合いそうです。内部リンクを意味的な近さだけで自動生成している場合は、鮮度の観点が抜け落ちる可能性も考えられます。
robots.txtが決めるのはクロール

10月21日公開のGoogle Search Centralの動画で、Gary Illyes氏がrobots.txtの守備範囲を説明しました。RFC 9309のもとでrobots.txtの指示が決めるのは、準拠するクローラーがどこをクロールしてよいかだけで、クロール後にそのコンテンツがどう使われるかは制御しない、という内容です。Illyes氏はrobots.txtを「アクセスの希望を伝えるプロトコル」と表現しています。
特定のAIクローラーだけを拒否したいなら、そのクローラーのユーザーエージェントトークンを指定する必要があります。Google-Extendedというトークンは、クロール済みコンテンツを将来のGeminiモデルの学習や、Gemini Apps・Vertex AIでのグラウンディングに使ってよいかを制御するもので、Google検索への掲載には影響しません。独立したクローラーではなく、HTTPのユーザーエージェント文字列も持たない点が整理されています。
利用方法そのものを宣言する「Content-Usage」ルールを追加するIETFのドラフト文書も、Illyes氏が共著しています。ただしこちらはワーキンググループの文書で、まだ承認されていません。学習への利用を断る意思表示と、クロールの制御は別物として扱うのが現時点では安全です。
PHPの緊急パッチ時は503で

PHPの重大な脆弱性2件への緊急修正がリリースされた日、Google Search CentralがLinkedInで、パッチ適用のためサーバーを止めるサイトは503ステータスコードを返すよう呼びかけました。503であれば作業中もインデックス済みURLが検索に保持されるとされ、汎用的な404や200のエラーページを返すのは避けるべきとされています。John Mueller氏はBlueskyで、この503はPHPから返さなくてもよいと補足しました。
気をつけたいのは期間です。Googleのクロール頻度のドキュメントでは503は1〜2日に留めるよう案内されており、数日にわたって503を返し続けたURLはインデックスから落ちる可能性があります。さらにPHPが停止している間に503を返すには稼働中の別の層が必要で、CDNのルーティングルールや、DNSを向け替える一時サーバーといった手段が考えられます。robots.txtへのリクエストに503を返すとクロール全体が止まる挙動になる点も、あわせて押さえておきたいところです。
角かっこURLは生と符号化で別

10月19日、John Mueller氏がBlueskyで、URL内の角かっこ(ブラケット)について、記号をそのまま置いた形とパーセントエンコードした形(%5B・%5D)は別のURLになると述べました。氏は「同じものだと思い込んでいた」「過去に誤った回答をしてしまっていたかもしれない」と認めており、根拠としてブラケットを予約文字と定めるRFC 3986を挙げています。
両方の形で同じコンテンツを配信していると、Googleはそれぞれをクロールし、重複を除いてどちらかを選ぶ動きになります。Mueller氏の助言はどちらか一方に決めること。そのうえで内部リンク、canonicalタグ、サイトマップ、構造化データで表記を揃えるのが実務の対応になります。すでに角かっこをそのまま使っているサイトが動かなくなるわけではありませんが、氏は新しいサイトをこの形で作ることはしないとも述べています。
JPEG XLは画像検索が未対応

10月15日、John Mueller氏がBlueskyで、JPEG XL形式の画像は現時点でGoogle画像検索に対応しておらず、Discoverのプレビュー画像としても使えないと述べました。前提として、Chrome 155が10月6日からJPEG XLのサポートを段階的に提供し始め、Firefox 158も10月13日に対応しています。ブラウザ側が対応しても、Google側の対応はそれとは別という状況です。
Googleの画像SEOドキュメントがimg要素のsrc属性向けに挙げている形式は、BMP・GIF・JPEG・PNG・WebP・SVG・AVIFで、10月22日時点でJPEG XLは含まれていません。Mueller氏は、picture要素の中にimg要素を置くフォールバックであれば、どの検索エンジンでも機能するはずだとも述べています。
当面の組み立てとしては、JPEG XLはpicture要素のsource側に置き、img要素のsrcには対応形式を指定する。OGPの画像指定や構造化データのプレビュー画像にも対応形式を使う、という形が無難だと考えます。
出典:Search Engine Journal / Search Engine Roundtable
振り返ると、順位変動は未確認の動きで、ツールによって見え方もそろっていません。外部の数字を追うより、自社データで範囲を特定するほうが先に進めます。残りの5本は、Discoverの鮮度判定、robots.txtの守備範囲、停止時のステータスコード、URL表記の統一、画像形式の選定。どれも派手さはありませんが、設定ひとつで差が出る領域です。手の届くところから整えていきましょう。
それでは、また次回お会いしましょう。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
