PHP緊急停止は503で、順位ツールに届く「欠けたSERP」など6本(2026年10月24日)
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seo-times.news の2026年10月24日版です。深刻なPHP脆弱性でサイトを一時停止するときに返すべきステータス、計測ツール側に届く不完全な検索結果、AI Overviewsの引用カードの変化など、6つの話題を取り上げます。
① 一時停止時のステータスは503

PHPの深刻な脆弱性(PHP2Shell)への対処が各所で進んでいます。対象となるのはPHP 5.4から8.5.11までで、修正版は8.2.35/8.3.36/8.4.27/8.5.12。未認証のリモートコード実行と、メモリ上の情報が露出する2件が塞がれています。
この動きを受け、GoogleのJohn Mueller氏が2026年10月21日にBlueskyで注意喚起をしました。予定外の更新作業でPHPサイトを止める場合、タイムアウトや404、500ではなくHTTP 503を返してほしい、という内容です。あわせて、PHPに手を入れずDNSの向き先を変える、CDN側で返すといった選択肢もあると触れています。
Google検索セントラルの資料は、前提としてサイト全体の停止を勧めていません。やむを得ず止めるなら、期間は1〜2日にとどめ、事情を説明する静的ページを503で返し、retry-afterヘッダーを付ける。robots.txtを503にしてはいけない、という手順です。それ以上長引くときは、200を返すプレースホルダーのトップページを置く形が示されています。逆に避けるべきものとして、403/404/410、noindex、robots.txtでの全面ブロック、Search Consoleの一時的な削除ツールが明記されています。いずれもページが検索から落ちる引き金になるためです。
出典:Search Engine Roundtable/Google検索セントラル
② 計測ツールに届く「欠けたSERP」

本来なら上位に並ぶはずのサイトが大幅に欠落した検索結果が、順位計測ツール側へ返ってくる事例が報告されています。Search Engine Journalが各社に取材したところ、Nozzleは9月13日から10月21日に判定した1ページ目のうち8.7%がこの状態だったと回答しました。8月20日から9月9日は0.17%でしたから、割合は大きく動いています。同社は「GoogleのAIスクレイピング対策の影響が順位計測ツールにも及んだのではないか」と見ていますが、これは同社の仮説にとどまります。10月22日の時点で、Googleからの公式な説明はありません。
受け止め方は各社で分かれています。SEOmonitorは日次結果の約8%が不完全または不正確だとし、10月13日以降は直近の履歴と突き合わせ、怪しい結果を再取得する運用にしました。大幅な下落は検証に回し、日次更新2回分までは前回の順位を出す場合があるそうです。AccuRankerは短すぎる結果ページを捨て、ブラウザセッションを新しくして取り直しています。Ahrefsの見積もりは直近数週間で5〜20%(データ提供元ごとに差がある)。BrightLocalのCEOは解決策が一つに定まらないと述べ、供給元を複数に分ける方向です。
なお、10月20日から21日にかけて順位変動の話題が増えましたが、Googleはコアアップデートを公式に告知していません。ツール上で急落を見たら、まず計測側の不具合を疑ってから原因探しに進む。当面はこの順番が無難でしょう。
出典:Search Engine Journal/Search Engine Roundtable
③ 引用カードにAI生成の説明文

AI Overviewsの横や下に並ぶ引用カードに、AIが書いた短い説明文が添えられている、という指摘が出ています。報告したのはBrodie Clark氏(X)で、Barry Schwartz氏も一部のクエリで同じ表示を確認したとしています。Clark氏によれば、この文章はページ上にそのままの形で載っているわけではなく、クエリとの関連性が高いと判断された部分をもとに生成されているようです。
テストなのか順次展開なのかは判然とせず、Googleのコメントも出ていません。ただ、引用カードの文言がページのdescriptionや冒頭文と別物になるのであれば、スニペットをどう整えるかという考え方にも影響しそうです。
④ GEO投資をめぐる3調査と反論

AI検索への最適化、いわゆるGEOにどこまで投資すべきか。この議論が、同じ週に公開された3本の調査で大きく動きました。海外SEO情報ブログの整理によれば、The SEO Works(95サイト・2025年9月〜2026年8月)はオーガニック検索の約283万セッションに対しAIアシスタント経由が約7.2万、差は約39倍。Marie Haynes氏(100サイト・12か月・1億4,500万セッション超)は、ChatGPT経由がGoogleオーガニックの0.62%、LLM全体でも0.73%としています。Kevin Indig氏は「ダイレクトに紛れ込んだAI流入」を検証し、信頼できる関係は見つからなかったと結論づけました。
これに対しiPullRankのMike King氏は、数値自体は否定せず、「ブランドのチャネルを獲得チャネルの物差しで測っている」と論点をずらして返しています。注目したいのは、スキーマの小技やllms.txtのような戦術的GEOは効果が薄い、Googleが最大の流入源である——この2点では双方の見解が重なっていることです。食い違っているのは事実ではなく評価の軸だ、というのが整理記事の見立てです。
実務では、SEOの土台を先に固めたうえで、決まったプロンプトでの言及確認や「どこで知りましたか」の設問といった安価な計測から入るのが現実的だと思われます。
出典:海外SEO情報ブログ
⑤ JPEG XLは画像検索もDiscoverも対象外

2026年10月15日、John Mueller氏がBlueskyで「JPEG-XLは現在サポートされていません」と答えました。画像をGoogle画像検索に載せたい、Discoverのプレビュー画像に使いたい、という期待に対する回答です。
Google検索のドキュメントが対応形式として挙げているのは、BMP、GIF、JPEG、PNG、WebP、SVG、AVIFの7つ。表示速度を狙ってJPEG XLへ移行するとしても、検索やDiscoverで画像を使ってもらいたいなら、対応形式の代替を並べて提供しておく必要があります。
⑥ Universal Cartが米国で稼働開始

5月のGoogle I/Oでデモされた「Universal Cart」が、米国で実際に動き出しました。検索結果の右上にカートのアイコンが表示され、商品リストには「カートに追加」のボタンが並びます。Glenn Gabe氏が確認したところ、サイズなどのオプションを選んでから追加する流れで、決済はGoogle Pay。獲得ポイントの表示や注文履歴のタブも用意されていたそうです。
発表自体は前の週で、週末にかけて実際に見える人が増えてきた段階です。ホリデーシーズンを前に米国ユーザーへ広がる見込みと報じられています。日本での提供時期は示されていません。ただ、検索結果の中で購入が完結する動線が広がるのであれば、商品ページへ集客する前提で組んだ設計は、見直しを考える局面が来るかもしれません。
まとめ
今回は、停止時のステータスという運用の基本から、計測データそのものを疑う必要が出てきた話、そしてAI検索と検索内決済という流れの変化まで並びました。順位の急落を見たときに計測側を先に確認する、という手順は、しばらく手元に置いておきたい視点です。
一般社団法人 全日本SEO協会 認定SEOコンサルタント。SEO・コンテンツマーケティングの実務に従事し、検索アルゴリズムの動向・Google公式情報・特許情報の読解をもとに、企業サイトの検索最適化を支援。「SEOニュースブログ」では、一次情報を基準に、断定せず証拠ベースで検索の最前線を読み解く記事を執筆しています。
